歯ぎしりで歯が与える影響

   

こんにちは、千歳烏山の歯医者、しんやデンタルクリニック千歳烏山です。
本日は“歯ぎしり”についてのお話しです。

歯ぎしりは寝ている時に自然にしてしまうことだから仕方がない。直す方法もないと考えていたりしませんか?
実はその歯ぎしりをしていることで、歯を抜かなくてはならなくなる場合もあります。

歯ぎしりがうるさいなどの指摘を受け悩んでいませんか?
歯ぎしりをしてしまうことで、一緒に寝ている人に不快な思いをさせないかと心配で熟睡できていないのではないでしょうか。
歯ぎしりをしてしまうというお悩みを一緒に解決していきましょう。

 

  • 歯ぎしりとは
  • なぜ歯ぎしりをしてしまうのか
  • 歯ぎしりが歯に与える影響
  • 歯ぎしり対策
  • まとめ

 

1歯ぎしりとは

“歯ぎしり”とは無意識に歯を擦り合わせたり、食いしばったりする行動のことを指します。
歯ぎしりは睡眠中にしている印象が強いですが、日中も歯ぎしりをしている時があります。

睡眠中にしている歯ぎしりと日中にする歯ぎしりの違い
睡眠中にしている歯ぎしりが最も一般的ですが、無意識に歯を食いしばったり擦り合わせたりすることが多いです。
睡眠中にする歯ぎしりは自分では気が付きにくいです。夢を見ている時に夢の中でストレスを感じるシーンなどに反応して歯ぎしりが起きることもあります。
日中にしてしまう歯ぎしりはストレスや緊張を感じている時、集中している時に無意識に歯を食いしばったりすることがあります。
パソコン作業や難しい作業に集中している時、野菜を包丁で切っている時なども無意識に歯ぎしりをしてしまうことがあります。

 

2なぜ歯ぎしりをしてしまうのか

1ストレスや不安

仕事や人間関係、家庭の問題などが原因でストレスや心理的な圧力が大きいと、無意識に歯を食いしばったり、歯を擦り合わせたりすることがあります。
これは身体が緊張状態である時に顎の筋肉も緊張し、歯ぎしりが引き起こされます。
また、不安や緊張をしている時にも無意識に歯ぎしりを行なっている場合があります。


2睡眠障害

深い眠りに入る前の軽い睡眠中に歯ぎしりをすることが多く、睡眠の質やリズムが関係しています。
またいびきや睡眠時無呼吸症候群がある場合も歯ぎしりが引き起こされます。


3顎の不調やかみ合わせの問題

歯並びやかみ合わせに問題があると、無意識に歯ぎしりをしてしまうことがあります。
歯と歯がうまく接触しないと、顎が緊張しやすく歯ぎしりをしやすくなります。
顎の関節に問題があると、それを解消しようとする反応として歯ぎしりをしてしまいます。


4アルコールや薬の副作用

アルコールの摂取が過剰だと、睡眠中に歯ぎしりをしやすくなります。
また服用している薬の副作用によって歯ぎしりをしてしまうこともあります。


5食習慣

カフェインを含む飲料を多く摂取すると、神経が過敏になり、歯ぎしりをしやすくなります。


6口腔内の健康状態

歯に虫歯があったり、歯が欠けていたりすると無意識にその問題を解消しようとして歯ぎしりをすることがあります。


7発達的要因

歯ぎしりは発育過程の一部として現れることもあります。
成長に伴う歯の生え替わりや、顎の発育に関する問題により歯ぎしりをすることがあります。

 

歯ぎしりが歯に与える影響

<歯の摩耗>
歯ぎしりが続くと、歯の表面が摩耗し、エナメル質(歯の表面の硬い部分)が削れていきます。
歯を守る重要なエナメル質が削られてしまうことで、歯は弱くなってしまい虫歯になりやすくなります。
また、象牙質が露出してしまうこともあり、象牙質が露出することで冷たい飲み物や温かい食べ物、そして甘い食べ物による感度が増し知覚過敏のような症状も起きやすくなってしまいます。

<歯が欠けたり割れてしまう>
長時間の歯ぎしりによって、歯が過度に圧迫されると、歯の一部が欠けたり、ひびが入ったりしてしまいます。
場合によっては歯が割れてしまうこともあります。
また、そのひびから歯の内部に炎症が起こり、歯を抜歯しなくてはならないこともあります。

<歯がグラグラする>
歯の根本部分に過度な圧力がかかり、歯が不安定になってしまいグラグラしてしまいます。
最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあります。

<かみ合わせの不具合>
歯ぎしりの強い力が歯の位置に影響を与え、かみ合わせがズレてしまうことがあります。

<歯周病の悪化>
歯ぎしりが歯や歯ぐきに与える圧力は、歯周組織にも影響を与えます。
既に歯周病になっている場合は歯周病が悪化しますし、現在歯周病ではない方でも歯ぎしりによって歯ぐきが後退してしまい歯周病になってしまいます。

<顎関節への影響>
歯ぎしりは歯だけでなく、顎関節にも影響を与えます。歯ぎしりによって顎に不自然な力がかかり、痛みやこりが生じます。
痛みがひどくなった時、開口障害が引き起こされ、開口が制限されてしまうようになります。

<歯の形が変わってしまう>
歯の表面が摩耗してしまい、歯がすり減ってしまいます。
これにより歯が黄ばんだり、割れてしまい歯の形が変わってしまいます。

 

歯ぎしり対策

ここまで歯ぎしりが歯に与える影響を解説してきました。早期の対策がとても重要なので原因や症状に応じて適切な対策を行いましょう。

歯ぎしりの対策として最も一般的な方法はマウスピース(ナイトガード)を使用し睡眠する方法です。
マウスピースを使用して睡眠することで、歯ぎしりによって歯や顎関節にかかる圧力を軽減します。
また、歯のすり減りや欠けを防ぎ、顎関節症の予防にもなります。
マウスピースはドラッグストアやインターネットショッピングでも購入できますが、これは既成型マウスピースのため、自分の歯には合っていません。
特に歯並びに問題がある方はマウスピースがフィットしないため装着しにくいです。
歯ぎしりに悩む方であればご自身の口腔内に合わせたマウスピースを歯科医院で作製することが望ましいです。
歯科医院で作製と聞くと敷居が高いような気もしますが、簡単に作製できます。そして保険適応で自分の口腔内に適したマウスピースを作製できます。

 

マウスピース作製の手順

1歯科医師に相談する
歯ぎしりをしていることは指摘されればわかると思いますが、指摘されないと自分が歯ぎしりをしているのかわからないと思います。
自分には歯ぎしり用マウスピースが必要なのか歯科医師に相談してみましょう。
またすでにマウスピースを作成したいと考えている方も、もしかしたら別の方法があるかもしれません。
歯科医師によってマウスピースを作製するだけでなく、かみ合わせの問題があればかみ合わせの調整もします。
歯並びに問題がある場合は歯並びを綺麗にすることも考え、マウスピースを装着して終わりではなく、歯ぎしりに対して根本的な解決ができるようまずは歯科医師に相談しましょう。

2マウスピースの型取り
マウスピースは一人一人の口腔内に合わせて作成していきます。
粘土のようなもので歯の型を採取します。嘔吐反射がある方など、型取りが苦手な方もいらっしゃるかと思います。
その際は事前に伝えることで一人一人に合わせて対処していきます。

3マウスピースの受け取り
マウスピースの型取りをした後にマウスピースが完成します。
歯科医師にいつ装着するべきか説明を受けマウスピースを装着します。

4定期検診とマウスピースの劣化
定期検診で歯のクリーニングを行うとともに、歯ぎしりによって歯周病が悪化していないか、マウスピースは正しく使用できているのか等を歯科医師に診断してもらい、マウスピースに調整が必要な場合は調整していきます。
また口腔内だけでなく、顎の状態も定期的にチェックしていきます。定期検診を受診することで早期発見、早期対策を行うことが可能です。
マウスピースを毎日使用しているとどうしても劣化してきてしまいます。
その際せっかくマウスピースを装着して睡眠していても、効果が失われてしまいます。マウスピースが劣化してしまっている場合は定期検診も兼ねて新しくマウスピースを作製しましょう。

 

まとめ

歯ぎしりは一人で悩んでしまいがちですが、一人で悩んでいても解決しません。
悩んでいるうちに歯が割れてしまう、歯が摩耗してしまう、歯を抜歯しなくてはならない、そして歯だけでなく顎にも負担がかかり、開口障害も引き起こしてしまいます。
一人で悩んでいても歯ぎしりを心配して熟睡できない毎日が続いてしまうので、まずは気軽に歯科医師に相談してみましょう。
そしてマウスピースが必要であれば歯ぎしり用のマウスピースを作製し、熟睡できなかった日々とお別れし、充実した日々を過ごしていきましょう。

 



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